NucBox3でTrueNAS SCALEを試してみた
NucBox3はファンレスで安いところが良さそうだと思って、Raspberry Piを置き換える用途でしばらく前に買ってあった。とにかく値段が安い(今日時点で実売12,383円)。それとは別に流行りのIntel N100と2.5G NICが搭載されてるもっと高めのものを家庭用NASを置き換える用途で買いたいなぁと思ってて、予行演習のためにまずはIntel Celeron J4125と1G NICのNucBox3にTrueNAS SCALEをインストールしてみた。
まず、NucBox3は最大限にコスパ重視って感じ。噂に聞く、全くuniqueではないUUID 03000200-0400-0500-0006-000700080009
は健在。
ubuntu
description: Desktop Computer
product: NucBox3
vendor: GMKtec
version: Default string
serial: Default string
width: 64 bits
capabilities: smbios-3.2.0 dmi-3.2.0 smp vsyscall32
configuration: boot=normal chassis=desktop family=Default string uuid=03000200-0400-0500-0006-000700080009
DDR4の8GBメモリもvendor ABCD
のproduct 123456789012345678
、シリアル番号は1234
。
*-memory
description: System Memory
physical id: 23
slot: System board or motherboard
size: 8GiB
*-bank:0
description: DIMM DDR4 Synchronous 2400 MHz (0.4 ns)
product: 123456789012345678
vendor: ABCD
physical id: 0
serial: 1234
slot: A1_DIMM0
size: 8GiB
width: 64 bits
clock: 2400MHz (0.4ns)
全部こんな感じなんでしょと思いきや、M.2 SATAの128GB SSDは製品名は入ってなかったけどシリアル番号っぽいものは入ってる。ちなみに簡易ベンチマークはこんな感じ。
さくっと情報を確認したので、こっからはTrueNAS SCALEのインストールテスト。SCALEの方はDebianベースなのがいいなと思って選んだんですが、インストーラーもアプライアンスとしてカスタマイズされているので特に迷うところはなし。
Shellアクセスもあるけども、アプライアンスとして使われるのを意図しているのでaptやdpkgコマンドはPermission deniedが返る。どんな方法で制限してるんだろうと思ったけど、executableフラグを落としてあるだけだった。
admin@truenas[~]$ find /usr/bin ! -executable
/usr/bin/docker-compose
/usr/bin/dpkg
/usr/bin/apt-get
/usr/bin/apt-extracttemplates
/usr/bin/apt-mark
/usr/bin/apt-sortpkgs
/usr/bin/apt-key
/usr/bin/apt
/usr/bin/apt-cache
/usr/bin/apt-ftparchive
/usr/bin/apt-config
/usr/bin/apt-cdrom
まったくもって推奨されてないけど、ちょっとiperfでも実行してみるかと思って一時的にaptを使えるようにしたけど、iperf3はデフォルトで入っているというオチでした。TrueNAS SCALEのインストールしたバージョン“Bluefin” 22.12
はDebian 11 bullseyeベースなんだけど、アプライアンスなので結構手が入ってる。opensslのバージョンとかも。
admin@truenas[~]$ apt policy openssl
openssl:
Installed: 1.1.1t-001+deb11u4
Candidate: 1.1.1n-0+deb11u4
Version table:
*** 1.1.1t-001+deb11u4 100
100 /var/lib/dpkg/status
1.1.1n-0+deb11u4 1000
500 http://apt.tn.ixsystems.com/apt-direct/bluefin/22.12.3/debian-security bullseye-security/main amd64 Packages
1.1.1n-0+deb11u3 900
900 http://apt.tn.ixsystems.com/apt-direct/bluefin/22.12.3/debian bullseye/main amd64 Packages
NUCの形状からしてNASとして使う時のデータ置き場はUSB接続の外部HDDになる予定で、USB接続は推奨はされていないもののZFS用のデバイスとしてちゃんと使える。
で、ここまでいろいろ見てきて、TrueNAS SCALEはうちの家庭用NASとしてピッタリじゃね、と。最初はDebianベースだからっていう理由で触り始めたけど、NASとしてこれこそが求めていたものでは。
ただ、TrueNAS SCALEのアプリストアを使う時に、SCALE自体がインストールされているドライブとは別のドライブを必要とする。ので、SCALE自体を内蔵SSDに入れるとして、アプリ(Kubernetes上で動く)が外付けHDDで動作するのもなんだかなと。一般にNASにアプリストアってあるあるだけど、んーでも結局そんなに使うことになるのかしら。将来のために、デフォルトで全領域を使うboot-pool
を何とかサイズ指定したり後から縮小したりできるかを調べることからかな、と。
$ lsblk -f
NAME FSTYPE FSVER LABEL UUID FSAVAIL FSUSE% MOUNTPOINT
sda
├─sda1
├─sda2 vfat FAT32 EFI 2D4A-EDB1
├─sda3 zfs_member 5000 boot-pool 572534033895956289
└─sda4
└─sda4 swap 1 9a1c0394-e549-4ef5-a15b-dc69f9a39e41 [SWAP]
sdb
├─sdb1
└─sdb2 zfs_member 5000 external 9260921456295045295
Intel Celeron J4125と1G NICでテストしててさくさく動いてしまうので、N100と2.5Gとか要らないような気がしてくる。現状で十分というかアプリ、コンテナ、VMをそんなに動かすのかなと。ちょっと悩んだ後に、安いのは正義ということでNucBox3をまずはもう一個買いました。ので、これでしばらく運用してみて本当に必要だったらスペックを考え直すことにする。